(事故と障害の内容)
飲食店を経営する 40 代後半の男性のご依頼者様が、バイクで優先道路を走行中、一時停止規制を無視して交差点に進入してきた自動車と衝突し、右橈骨遠位端骨折(手首の関節内骨折・プレート固定手術)、右膝蓋骨骨折、左肩の関節唇損傷(後に手術)の重傷を負った事例です。
入院は合計 3 か月半に及び、お店も長期の休業を余儀なくされました。
(ご依頼の経緯)
治療中の段階で、後遺障害の申請と賠償交渉をご依頼いただきました。
(受任後の活動)
当初の被害者請求では 14 級しか認定されませんでした。
そこで、整形外科専門医の医学意見書(画像鑑定)と主治医 3 名への医療照会で「画像所見なし」という認定理由を突き崩し、異議
申立てにより右手関節について 10 級を獲得。
さらに左肩についても自賠責保険・共済紛争処理機構へ申立てを行い、類似の紛争処理事例を引用して右肩も 10 級と認めさせ、最終的に併合 9級まで引き上げました。
賠償交渉の最大の難関は収入の立証でした。
確定申告上の所得が低く、申告外の所得をどう立証するかが問題となりましたが、家計の収支表や売上の記録などの生活実態に基づく立証を組み立てました。
交渉では解決できず、時効完成の直前に訴訟を提起して権利を保全し、最終的に訴訟上の和解で解決しました。
(結果)
自賠責保険からの約 690 万円と訴訟上の和解金 770 万円を合わせ、総額約 1460 万円を回収しました。
14 級のままであれば到底届かなかった金額です。
(解決のポイント)
異議申立てと紛争処理機構への申立てを段階的に使い、14 級→10 級→併合 9 級と二度にわたり等級を引き上げたことが、賠償額の土台を大きく押し上げました。
確定申告額が実態より低い自営業者でも、生活状況からの立証という裁判実務で認められた手法で適正な基礎収入を主張できます。
あわせて、時効管理の重要性を示す事案でもあります。



解決事例





