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RSD

 RSDとは、反射性交感神経ジストロフィーまたは反射性交感神経萎縮症と呼ばれているもので、神経因性疼痛の代表的なものです。このRSDと類似した症状としてカウザルギーと呼ばれる傷病があります。

 

カウザルギーは末梢神経損傷を伴わないRSDとは区別されますが、実際にRSDとカウサルギーの病態としては共通点が多いので、これらを総称してCRPSと呼び、RSDはCRPSのTypeⅠ、カウザルギーはCRPSのTypeⅡと分類されています。これらは、後遺障害の認定において、特殊な疼痛として位置づけられます。

RSDの特徴的な症状

 RSDの特徴的な症状としては、下記が挙げられます。
① 疼痛・灼熱痛で代表される極めて激烈な自発痛を訴える。
② 著しい腫脹(炎症などが原因で体の組織や器官の一部が腫れ上がること)が起こる。
③ 関節拘縮…発症後、3-4週頃から骨萎縮が起き、患肢の広範囲に拡大する。
④ 皮膚変化…時間の経過と共に、皮膚は光沢や緊張を失い、蒼白となり、皮膚温が低下すると 共に乾燥してくる。
 
 以上のような兆候があれば、RSDの可能性があります。受傷後時間が経過し、医学的には治癒段階ではないかという時期に発症することが多いのも特徴で、四肢に多く見られます。
RSDかどうかの診断は非常に困難です。したがって、少しでもRSDの疑いがあると思われたら、早期に専門医に相談して治療をすることが必要です。
 

後遺障害の等級認定について

 後遺障害認定において、RSDが認められるためには、症状固定時に、
① 関節拘縮
② 骨萎縮
③ 皮膚変化(皮膚温の変化、皮膚の萎縮)
という3要件が、病気のない正常な側と比較して明らかに認められることという条件を満たす必要があります。
等級 認定基準
7級4号 軽易な労務以外の労働に常に差し支える程度の疼痛があるもの。
9級10号 軽易な労務に服することができるが、疼痛により時には労働に従事することができなくなるため、 就労可能な職種の範囲が相当な程度に制限されるもの。
12級13号 通常の労務に服することができるが、時には労働に差し支える程度の疼痛が起こるもの

 

RSDの認定のポイント

 RSDは症状が多様で、医学的にRSDの診断基準の項目が、他の病気の症状と類似している部分が多いことから、立証が困難と言われています。
 したがって、適切な後遺障害等級を獲得するためには、繰り返しになりますが、早期に、高度な専門医に治療と立証をお願いしなければなりません。
 
 RSDの立証は、従来、Gibbonsの診断基準に限定されていましたが、今後はISAP、Kozinらの診断基準も追加して立証する必要があります。
 また、上記の診断基準の他にも、RSDを立証するには、疼痛の程度、知覚測定、腫脹・浮腫の程度、発汗の程度、皮膚の血流状態、骨萎縮の程度、神経障害・筋肉の活動状態等を把握しなければなりません。
 
 ただ、疼痛の程度などは、被害者の主観に左右されるため、主治医がその程度を理解するのが困難です。
 
 そこで、疼痛の程度の立証に関しては、癌患者と医療スタッフとの間で、実際に使用されているNRS(数値的評価スケール)、VRS(カテゴリースケール)、VRS(カテゴリースケール)等が利用されることが多いようです。
 
 また、医師がこれらの診断ないし検査結果等を後遺障害診断書に反映してくれないと、RSDで適切な後遺障害等級を獲得することは困難です。したがって、医師にこれらの検査結果等を、後遺障害診断書に具体かつ詳細に記載してもらうことが重要です。
 
 更に、納得いく等級が獲得できたとしても、保険会社等は、RSDを発症したのは被害者の心因的な要素が大きいとして損害額の減額を主張し、結局、話がまとまらず、裁判になることも稀ではありません。
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