(事故と障害の内容)
40代女性のご依頼者様が、自動車で高速道路を走行中、車線変更した先の前方に違法駐車していた大型貨物自動車に追突し、左寛骨臼骨折、左大腿骨骨折、左脛骨高原骨折、左下腿の開放骨折、両足のリスフラン関節脱臼骨折、左橈骨遠位端骨折などの全身多発骨折の大怪我を負った事例です。
入院は合計約5か月半に及び、後遺障害は、左足指全部の用廃(9級15号)、左足関節の機能障害(12級7号)、左手関節の機能障害(12級6号)、右足第1指の用廃(12級12号)で併合7級が認定されました。
(ご依頼の経緯)
重傷事案である上、相手方が「違法駐車ではなくやむを得ない駐車だった」と主張して過失割合で大きくもめることが予想されたため、治療中の段階でご依頼いただきました。
(受任後の活動)
本件は、追突した側であるご依頼者様にも一定の過失(3割前後)が見込まれる事案でした。そこで、まずご自身が加入する人身傷害保険に保険金を請求して満額を回収し、人身傷害保険金を自己の過失分に充当した上で、残りの損害を相手方に請求する「人傷先行型」の戦略を取りました。
後遺障害については、事務所で可動域測定を行って後遺障害診断書の数値を整備し、被害者請求により一回で併合7級の認定を得ました。
人身傷害保険を使って十分な額の補償(自身の過失が0%の場合と同様の補償額)を受けるためには、裁判をする必要があります(保険の約款上、裁判が必要となります)。そのため、訴訟を提起しました。相手方は「車両の故障でやむを得ず停車していた」と主張しましたが、車両構造に関する技術資料を収集し、ドラレコ映像や地図情報から停車位置を割り出して反論しました。
(結果)
人身傷害保険から約3700万円、労災保険から休業補償約240万円を受領した上で、訴訟上の和解により相手方から770万円(裁判所の損害試算に遅延損害金相当の調整金を上乗せした金額)の支払いを受け、総額約4700万円を回収できました。
(解決のポイント)
被害者に過失がある事案では、先に人身傷害保険を満額回収し、これを自己過失分に充当してから相手方に請求することで、実質的に過失ゼロに近い回収が可能になる場合があります。本件はこの戦略が功を奏した典型例です。
また、人身傷害保険の約款の内容や弁護士費用特約の基準まで細かく精査して交渉したことも、回収額の最大化につながりました。



解決事例





