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歩行中の事故による高次脳機能障害2級。紛争処理機構への申立ても活用し総額約3340万円で解決した事例

(事故と障害の内容)

80代女性のご依頼者様が歩車道の区別のない道路を歩行中、センターラインをオーバーしてきた対向の自動車にはねられ、頭部外傷による高次脳機能障害(重度の認知障害、要介護4)と左手母指の骨折を負った事例です。入院は約3か月半に及び、退院後は介護施設に入所されました。

(ご依頼の経緯)

ご本人による交渉が困難な状態であったため、ご家族が窓口となって治療中の段階でご依頼いただきました。

(受任後の活動)

被害者請求により後遺障害2級の認定を得ましたが、同時に既存障害9級も認定しました(数十年前の転倒による脳挫傷)。
しかし、ご本人は事故前は特に何も問題がなく仕事もしていたとのことですのでこの既存障害は納得がいきませんでした。
そこで、これを争って異議申立てを行いましたが認められなかったため、さらに自賠責保険・共済紛争処理機構へ申立てを行い、複数の病院のカルテを網羅的に収集・提出した結果、既存障害9級を既存障害12級まで引き下げることができました
既存障害があれば、後遺障害慰謝料について、「後遺障害2級の慰謝料額‐後遺障害9級の慰謝料額」の金額になる(金額の計算方法は諸説あり、一番わかりやすい計算をここでは例示しています)ので、既存障害の等級は低ければ低いほど良いです。
保険会社との示談交渉では、保険会社が将来介護費にまで既存障害の減額を及ぼそうとしたため、同種の裁判例2件を提出して「将来介護費には既存障害による減額をすべきでない」と主張し、撤回させました。
過失割合についても、刑事記録とドラレコをもとに過失ゼロを貫きました。

(結果)

自賠責保険からの2308万円を含む総額約3340万円で示談が成立しました。
受任前の保険会社提示は実質約290万円であり、約3.5倍の増額となりました。

(解決のポイント)

自賠責の認定に不服がある場合、異議申立てだけでなく紛争処理機構への申立てという手段もあります。
あきらめずに不服申立制度を使い切ることが重要です。
高齢の被害者は既往症を理由とする減額を主張されがちですが、裁判例を踏まえた理詰めの反論で減額の範囲を限定できます。

 

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